2017/03/25

フロントフォーク インナーチューブの錆穴埋めの溶接

 フロントフォークのインナーチューブの錆取りをサンドブラストで行いましたが、頑固な錆が金属面に小さな穴を掘ってしまっているので完全には取れ切れませんでした。
 どのような解決方法があるかインターネットで調べました。まずそんな事やっている人が少ないので情報が無い。ごめんなさい。これはフロントフォークを錆びるまで放置した僕が悪い。諸悪の根源はこれです。しかし今までお付き合いしたショップが何か月も入庫させたまま放置して挙句結局作業してくれなかったので対策が取れなかったのも事実。

 閑話休題。インターネットで調べるとはんだで埋めている人がいらっしゃいました。はんだかぁ・・・と思うとちょっと気が進みません。何故ならはんだが結合するのはカチカチの氷に指を付けたら指と氷がくっついちゃう理由と同じです。つまりはんだは水が接着剤ではないのと同じではんだは母体が温まらないと結合しません。はんだこてで大きな金属であるインナーチューブを適温まで温めるのは無理です。
またはんだのアンカー効果があると言っても、元々はんだは手で曲げられるほど柔らかい金属で、溶接と違って機械的強度はあまりありません。つまりバイクのような振動には弱いのではんだ割れする恐れがあります。

 結局そうなると溶接で埋めるしか考え付きませんでした。溶接の前準備としてちょっと無謀だけどリューターで穴が無くなるまで削ります。心が痛む・・・。


 伸栄工機製作所で溶接して貰いました。溶接跡がブツブツでちょっとキモいですが溶接作業は完璧でした。
 最初にインナーチューブを見せた時に、社長さんがインナーチューブが大きすぎて母体をしっかり温められず溶接出来ないかもと心配されていましたが、物は試しにやってみてダメなら諦めますと約束してお願いましたが、結果的にプロ技の技術力でしっかり溶接出来ました。これでたったの3,000円です。安いっ!


 次は溶接した個所を削り過ぎないよう注意しながら溶接跡を削って綺麗にならします。続く。