正直なところこんな雑な配線作業で高い工賃取られていたのかと思うと腹立たしいですが我慢します。ここに作業を二度と頼むことはないでしょう。
まずタンデムシート(Harley-Davidsonサービスマニュアルで言うところのピリオン)を取り外します。 ターンシグナルモジュール(TSM)とターンシグナルセキュリティーモジュール(TSSM)が見えます。
配線が切れたのはフロントウインカー側でしが、やはりリアウィンカー側もいい加減なメタルクラッド抵抗の取付けをしていました。
閑話休題。左リアウインカー用メタルクラッド抵抗の現在の配線を確認します。まずは左ウインカー側です。メタルクラッド抵抗は94Aコレクター配下で接続されていました。
次に右リアウインカー側です。こちらも左リアウインカーと同様にメタルクラッド抵抗は94Aコレクター配下で接続されていました。
サービスマニュアルと照らし合わせて確認します。まずはリアウインカー配線図です。
右リアウインカーが茶色線、左ウインカーが紫色線、アース(接地線)が黒色線です。
メタルクラッド抵抗はそれぞれ黒色線と有色線のペアなので、3と4でペア、5と6でペアで配線されていました。日本の電気工事ではアースは白色線、電気が流れる方が黒色線と決まっていますのでハーレーの配線は間違えないように気を付けます。
フロントウインカー用メタルクラッド抵抗の現在の配線も念の為に確認します。恐らくリアウインカーと同じ要領であるはずです。
フロントウインカーの配線図です。
フロントウインカーもリアウインカーと同じ要領で配線している事を確認出来ました。番号は違いますがリアウインカーと同じ要領です。右フロントウインカーは1と2でペア、左フロントウインカーは5と6でペアで配線されていますので、メタルクラッド抵抗はそれぞれ1と2、5と6に繋がっています。
実際にメタルクラッド抵抗を取り外す前に注目してもらいたい点があります。こんなにコネクターに近い所で線を切ってしまうと後々やり直しが出来ないので、もう少しコネクターから離れた所を切断するようにして欲しいです。
こちらはハンダ付け過ぎもあれば足りないのもあればでハンダ量がバラバラ過ぎ。ハンダで熱を加え過ぎ。電線のよじり下手すぎです。ハンダ検定なら間違えなく不合格レベルです。
更に電線を切る場合、被覆が剥けたり断線等のトラブルで電線が剥き出しになり他線に触れてショートしないように、両極の配線長さを変えて敢えてずらすのがセオリーだと思ってましたが、モロに全部同じ長さで切ってます。これで本当にプロのカスタムショップの作業なのかなぁ。がっかり。
ハンダ付けされた電線をバラし、ハンダ吸取り線でハンダを除去してから、綺麗にケーブルをねじり合わせてから再ハンダしました。こちらはフロントウインカー側です。
リアウインカー側も完成しました。いつかコネクターを買い直して配線し直したいです。
ちなみに、話はまたもやそれますが、モジュールをここに移動して安易なマジックテープ設置したのは有名某所。有名なところでもこんな作業するものです。ハーレー業界全体のレベルが低いのか、このショップが雑なのかは分かりません。
サンデーメカニックが命に関わるような部品を整備やカスタムした場合、危ないから絶対に試乗しないと言い切るプロショップもありますが、サンデーメカニック以下のスキルでこんな事を平気でやるショップもあるんですよとそのプロショップに教えてあげたいです。
最後に、ハンダ付け箇所について追記します。
カスタムショップが配線を同じ位置で切ってしまったので、今回ハンダ付け箇所は全て同じ位置になってしまいましたが、ハンダ付け箇所ショート防止で少しずつずらして作業すべきです。こういう所にもスキルが出てきます。ゆくゆくは電線を購入して引き直すつもりです。